Tarte fleur~ローズタルト~

今日はフルールのお話をしようと思います。
フルーツや野菜をカットして放射状に並べたり
バラの花を作ったりする手法は別に新しい手法じゃありません。
その昔、私が働いていたレストランではトマトを薄切りにして
くるくると巻き、バラの花に見立てたものをお出ししてました。
あれはアンチョビソースをかけていたっけ…?

…時が流れ、その手法は古くさくなりあまり使われなくなり
代わりに本物のバラの花をお菓子に飾ったりした時代もありましたねぇ。
ファッションと一緒でお菓子の流行も巡り巡ると戻ってくるのでしょうか。
昔と全く一緒な訳ではなく、ずっと今風にソフィスケートされて
フルーツや野菜のバラが戻ってきました。
それがTarte fleur~ローズタルト~
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YouTubeでも作り方の動画を出しているこのタルトフルールは
パイに薄切りにして巻きやすくなるようにさっと煮たりんごを
少しだけ重ねながら挟んだら、パイを端からくるくるっと丸めて
花ビラのかたちを整えたらオーブンに入れれば出来上がり!
びっくりな簡単さです。

これで中心のパイ生地にまでちゃんと火が入るのかしら?
りんごから出る水分でパイがべちゃっとしていて
可愛いけど美味しくないんじゃないかしら?
タルトソレイユは「楽しそうだし、これは美味しいに違いない!」と
思ったのですが、タルトフルールにはちょっと懐疑的な気持がありました。

早速試作して驚き!
やだ、ちゃんと美味しいじゃない…。
もちろん、味を構成しているものはパイとちょっと甘くしたりんごと
コンフィチュール程度なので、お菓子屋さんの複雑なお菓子の様に
「美味しい」のか?と言えば違いますが、ちゃんとアップルパイで
素朴に美味しかったのです。

心配していた中心部分のパイも火は下から入るのか
生でべちゃっとした感じにはならずに焼き上がります。
もう、こうなると楽しくなってきて、「何でも巻いちゃお!」と
食材を見る度に考えることはこれは巻けるかな…?ってこと。
はい、色々なフルーツや野菜を巻いてみました。
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ハニーレモンなどは「ダメだろうなぁ…」と思ったら
美味しかった嬉しい誤算。
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やっぱり!という感じではありますがサレ系では
ジャガイモとローズマリーが美味しかったなぁ。

花ビラになる素材は輪切りにしたり、ハーフにカットしたり
大きさによって異なりますが、巻いても割れない様に下ゆでをしたり
お砂糖をふりかけたり…と一手間が必要ですが「調理」と言うほどの
手間はかけずに出来上がります。

パイをしっかり焼きたいと思うと花ビラの先端はどうしても焦げやすく
若干色が付きますが、多少の焦げはその苦みも風味もアクセントになると
思いました。(本当に焦げそうだったら温度を調節するとか
アルミホイルを被せるとかしてくださいね。)

タルトフルールは焼き上がって手で持てるくらいになったときが食べ頃。
パクッとかじっちゃってください。パイに挟まれた部分から
素材本来の味がふわっと広がり、先端の部分はものによってはカリッと
香ばしさをプラスしてくれます。そしてパイ生地のバターの風味!

こちらもソレイユ同様簡単で作るのが楽しいタルトです。
ソレイユもフルールもパイが湿気ってしまうと美味しさが半減します。
そんな時はリベイクしてくださいね。
リベイクの方法もには載せています。
是非ご覧になってみてください。

…実はこのタルトフルールが本当はたいして美味しくないんじゃないか?と
疑っていた頃、それでもあの可愛らしいバラのタルトが私も作りたい!と
お菓子教室でこんなタルトを作っていました。
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去年の冬のことです。
タルトレット型にクレームダマンド、その上にバラのかたちに
くるくるっと巻いたりんごを載せて焼き上げたものです。
焼き上がると、クレームダマンドにはりんごの風味がふんわりと移り
こちらはこちらで美味しかったです。

このタルトの美味しさと上のタルトフルールの美味しさは別もの。
確かにタルト生地・クレームダマンド・りんごの下準備と
手間はかかるけど、やっぱりどっちの良さも伝えたいなぁ…。
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りんごを煮ながら悩ましく思っていました。
でもそしたらちゃんとこのコの居場所も編集のO氏は用意してくださって
最後の章で大きなタルトフルールのページを作ってくれました。
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直径18cmのタルト型いっぱいにバラの花を大小つくって
たっぷりのせたらブーケのようになりました。
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焼き上がるとこんな感じです。
…こういうものってカットしたら崩れちゃうんじゃない?と
思われますよね。
表面のデコレーションが美しいお菓子をカットするのは
私も緊張するし、慎重になります。
でもね、しっかりクレームダマンドにぎゅっと差し込んで焼くと
りんごの花たちは案外しっかり固定されています。
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ほら、キレイにカット出来ました。

カットのコツがあるとしたら、花を切るときは包丁を引く時に
花ビラをカットするように意識してください。
そしてカットしたい部分の花ビラを全部切ったら
クレームダマンドとタルトの部分は一気に押して切ります。
最初から包丁をまな板に押しつけるようにして切ろうとすると
花は壊れてしまうので、二段階に分けてみてくださいね。
もちろん包丁の切れ味は大事です。

タルトソレイユもタルトフルールも作ってみました!と
インスタに画像をアップしてくださるお会いしたことのない方や
「作ったよー!」と連絡をくれる友人がいて嬉しい限りです。

先日、友人が週末は「レッツ、くるくる!レッツ、ねじねじ!!」と
タルトソレイユとタルトフルールを作ることをこんな風に表現してくれました。
本当にそんな感じ!手軽で楽しいソレイユとフルールにはぴったりな言葉!と
「その言葉、いただきました−!」と言う感じ。

レッツ、くるくる!レッツ、ねじねじ!!

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