花を摘みに第二の故郷へvol.1

私が4年近く暮らしたフランスから日本へ帰国したのは2月でした。
親しい友人や家族達は「何もこんな悲しい季節にいなくならなくても…。」と
春になるまで帰国を延ばすようにと説得されたけど
私はどうしても冬の間に日本に帰らないと!!と思ってました。

何故なら春になってしまって息吹きはじめたこの景色を見たら
帰国を躊躇って、帰る決心が付かなくなる自信があったから。
そのくらいフランスの田舎の風景はステキなのです。
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写真が小さいと解りにくいですね。
これは麦畑に咲くコクリコです。
なんでもグリーンが鮮やかなこの季節、
唯一麦だけが実りの季節を迎えて黄金色に輝きます。

今回の旅は3年前にも一緒にフランスに来たY家夫妻も一緒です。
前回の旅はParisだけだったので今度はMに私が暮らした第二の故郷Toursと
その周りのこの天国みたいに美しい景色をどうしても見せたかったのです。

Toursだけなら電車で来てしまえば良いのですが
ただの田舎の風景を見て、車を停めてちょっとお散歩して…なんていう事は
レンタカーでも借りない限りなかなか難しいものです。
そして私はフランスで運転する自信はありません。

「ひろみん、どうしましょう?」と途方に暮れて相談したら
弘美ちゃんの人脈でこの地方の2つのワイナリー見学の予約と
同行して車を運転してくれるお友達を見つけてくれました。
田舎の景色が見られるだけでも幸せなのにワイナリーまで
見学できるなんてもうステキすぎです。
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お天気は相変わらずこの季節らしくなくあやふやでしたが
それでも運のある方の私達、車から降りると雨がやみます。
ワインの畑は今、ぶどうの花が咲いている頃。
下草も豊かで土もふかふかなこのぶどう畑はVouvrayのHuetです。
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雨上がりの土を踏みしめるととても良い香りがします。
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儚げな花びらからは想像出来ないくらい逞しいコクリコは
いたるところで深紅の花びらを揺らしています。
コクリコ・レッドはフランス国旗の赤。
矢車草のブルーが青でマーガレットが白。
この季節に咲く花でフランス国旗は顕せると昔ばあやに教えてもらいました。
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甘い良い香りに誘われてフラフラと入り込んだお家にはティウルの大樹。
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今ティウルも花の季節なのですね。
蜜蜂たちが忙しそうに花の蜜を集めていました。
庭にティウルの木がある家は毎年ハーブティーを作ります。
…作る、と言っても枝を落として葉と花を籠の上に広げて
そのまま天日で乾燥させれば出来上がりなんですけどね…。

ウチでも毎年作っていましたが、一年では消費しきれないくらい
出来上がっちゃうので、毎年新しいものが出来ると古いものは処分します。
都会では買うモノが田舎では拾うモノだというところが
都会っ子の私にはとても面白く感じられたものです。
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こちらはさくらんぼがたわわに実っています。
摘んで食べたら甘酸っぱかったです。
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ロワール地方は全般的にとてもなだらかな丘陵地帯。
見渡す限りこんな感じののどかな風景が続きます。
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夏には地平線までひまわりの花で埋まります。
その風景もまた圧巻です。
この道は初めて通る道なのか、あの頃良く往き来をした道なのか
なんの憶えもないけれど、全てが懐かしくて愛おしくてそれでいて新鮮です。

「千草ちゃん、お花を摘んでParisに持って帰りたいの。」と
アテンドをしてくれている弘美ちゃんのお友達にお願いしたら
「随分色々なアテンドをして来たけど、花摘みのリクエストは初めてだわ。」
と言いながらも、一緒になってお花を摘んでくれました。
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私は花が大好きです。
ここで暮らしている頃は良く花を摘んでは家で活けました。
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花摘みをしながら、このコ達の育った景色を眼に焼き付けます。
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「花が好きなら土を知りなさい。」
これは仁和流のお家元が私に直接くださった言葉です。
お花を活ける度に私はこの言葉を思い出します。
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もうカケラさえも私のモノじゃないけれどここの景色は私の自慢。
豊かな土地からのおすそ分けであるステキな液体の瓶詰めと
花束を抱えてParisへ

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