またまたご無沙汰してしまいました。
あんまりご無沙汰しているので友人知人に
体調でも悪いのでは?と心配される始末…。
申し訳ございません。至って元気です。

10月もお料理教室を開催しておりました。
やっと写真を整理したのでお付き合いくださいませ。
10月のテーブルは少し正統派をイメージしてクロスを選びました。

クラシカルな文様の刺繍が入ったストライプのクロスに
ポイントカラーはブラック。
ふんわり優しいイメージの初秋の9月のテーブルからがらりと変えて
腰を据えて(?)秋です。

テーブルの花は白いバラ。
10月になると色んな品種の白いバラを買ってしまいます。
でも1番心揺さぶられるのは「トゥモロービューティー」と言う品種。
今回は探したけれど見つけられなくて、このバラにしました。

Veloute de potimarron au gingembre,
Tartine aux gambas
生姜風味のかぼちゃのポタージュ、海老のタルティーヌ添え
メニューもぐっと秋冬使用です。
生姜をたっぷり効かせたかぼちゃのポタージュは生姜の風味で
サッパリもしますが、身体が温まりますね。
甲殻類も身体を温める作用があるそうです。
タルティーヌにのせた海老をボイルした茹で汁や殻を使って
軽めのフォンを取り、それを利用してスープも作っていきます。
無駄にならない上に、それだけで複雑な味のヴルーテになるので
一石二鳥。
ぷりっと絶妙な火入れでボイルした海老をセロリたっぷりのソースに
からめて、タルティーヌにのせました。
バゲッドを細く長く薄くカットするのは大変だけど
最近の私のお気に入りのスタイルです。

Maquereau a la vapeur et fume ,
salade chaud de pomme de terre et concombre
薫香を纏った蒸し鯖ときゅうりとジャガイモの温製サラダ
鯖も美味しい季節になってきましたね。
美味しい季節=その時期の身体に良い食材のような気がします。
青魚も身体を温める作用があるそうです。
…そういうことを調べて、食材選びをしているわけではなく
「そろそろアレが食べたいな…」と思うとなるほど理に叶っているわけだ!と
言うことが多いので、聞きかじった薬膳の豆知識など説得力あるなぁと
思う今日この頃です。
さて、その鯖。
今回はほのかにディルの香りと薫香も添えて蒸しました。
鯖、蒸すんですか?と驚かれた生徒さんが多かったのですが
青魚の臭みもなく、ふんわりと蒸し上がった鯖はふっくらしていて
焼き鯖とも味噌煮とも違った美味しさです。
しかもこの調理法、味と反比例で超簡単!
味良く、見栄え良く、そして簡単!これが三拍子揃ったルセットが作れたとき
本当に嬉しくなります。
鯖に添えたクリームにも燻製の香りを移しました。
そして添えた野菜はベビーポテトときゅうりの温野菜。
今回は築地でもぎりきゅうりを見つけたので細くて小さいですが
普通のきゅうりでも美味しくできます。
ヴィネグレットの効いた温かいきゅうりは綺麗なグリーンではなく
少し色がくすんでしまうのが残念ですが、私は結構好きな味。
脂ののった魚と合わせると相性が良いと思うのです。

Creme brulee ala cannelle et aux figues
いちぢくのクレームブリュレ・シナモン風味
イチヂクも美味しい季節到来ですね。
本当は黒イチヂクを使いたかったのですが
天候不良で生産者さんが出荷なさらなかったそうで
築地にもなく、諦めて別のイチヂクにしました。
ビオレソレリスの代わりに使ったのは「とよみつ姫」という品種。
黒イチヂクではありませんが、味が濃くて、でも上品で
とても美味しいイチヂクでした。

Parisから買ってきたバターもいよいよあとふたつとなりました。
今回はボルディエの柚子バター。
これは美味しかったです。
生徒さん達の評判も良く嬉しかったです。
…またParisまで食材を買いに行かないと…なんて書いているたった今、
今日は2015年11月14日です。
私は朝、Orleanに住むフランス人の友人から「まさかParisに来てないよね?」との
メールで目が醒め、現地時間11月13日のParisの悲惨な事件を知りました。
哀しい、ただただ哀しい、としか言いようのない事件に
ちょっとまだ茫然としています。
一言二言で書ききれるようなことではないので控えますが
「何故…」と心は同じ言葉を繰り返してしまいます。

今回合わせたワインはこちら。
ブルゴーニュのクレマンとサボアのルーセット。
10月のお教室にご参加くださった皆さま
どうもありがとうございました。