毎月築地にお教室の食材を取りに行くたびに
お世話になっている仲卸さんに
「来月の私は何を使えば良いと思いますか?」と伺います。
そうすると仲卸さんが「来月頃だと○○が美味しいよ。」とか
「○○を知っている?」とオススメ食材を指南してくださいます。
仲卸さんのオススメと自分の実力のキャパシティと相談しつつ
食材を決めてゆきます。
6月に仲卸さんに勧められた食材は太刀魚です。
しかも今回はびっくりするほど立派な太刀魚が手に入ったので
メインを太刀魚で考えることにしました。

テーブルは梅雨明け早々イヤになるほど暑い日々を
少しでも爽やかに過ごしてもらいたくてブルーを基調に。
ウチのお教室の生徒さんは「ブルー好き」が何故かとても多く
今月のテーブルセッティングは大変評判が良かったです♪

今月はお花ではなく枝ものスモークツリーをアレンジしました。
1本ですごいボリュームだったのでワインクーラーにも入れてみました。

この季節切り花は長持ちしないので枝だものに
頼ることが多くなります。

久しぶりに登場したお魚用のカトラリー。
今回使って改めて思ったのですがこのカトラリーは見た目で
一目惚れして買ったのですがとっても使いやすいことも判明。
才色兼備なこのカトラリー。ますます好きになっちゃいました。

Compote de tomato avec sa gelee et la creme au herbe
トマトのコンポートとジュレとハーブ風味のクリーム
ぎゅっとお日様の恵みを凝縮したようなフルーツトマトを
白ワインとローズマリー風味のコンポートにしました。
う〜んと冷やしてキラキラと輝くジュレと共に盛り付けます。
トマトの下にはバジル風味のサワークリームを隠してあります。

コンポートだけでも充分立派な一皿になるけれど
ほんの少し脂肪分のあるものを添えると酸味が和らぎ
しかもボリュームが出るような気がします。

前菜の2品目はただこの容器が使いたくて…。
それでこちらになりました。
去年Parisで買ったこのココット型の容器はプラスティック製です。
強化プラスティックでオーブンも可なのかと思っていたら
そうではないので、あまり熱いお料理には不向きと判明。
それからストックルームの隅っこでじっとしていたのですが
かたちはとても気に入っていたのでずっとこのコの出番を考えていました。

Mousse de foie de volaille,Dentelle des Olives
鶏レバーのムースとオリーブのドンテル
このレシピは私の大のお気に入りで、自慢のレシピ。
だって私はこのレバームースでレバー嫌いを克服したのです。
たっぷりのブランデーとポルトを使ったお酒の効いたムースです。
ふんわりとクリーミーなムースにはちょっと歯応えのあるものを添えたくなり
ブラックオリーブのチュイール・ドンテルを塩味で作ってみました。

そして今月のメイン。太刀魚です。
大分から届いたこの立派な太刀魚。
あまりの大きさに頭と内臓は築地でカットしてもらいました。
家で背びれとひれ骨を抜きましたが、とっても新鮮だったので
身がぷりぷりしていて大変でした。
カットしたあとの尾のほうは3にゃんにもおすそわけ。
例によって肉食女子のはこちゃん以外は大喜びでした♪
(はこはお魚がキライです。)

Sabre meniere a l’huile d’exotique,puree de carotte
太刀魚のエキゾチックオイル風味のムニエル、人参のピュレと
ミント風味でピリッとしたエキゾチックオイルで
太刀魚をムニエルにしました。
人参のピュレはオレンジと一緒に炊いた人参のグラッセをピュレにします。
今回はエキゾチックオイルに合わせてクミンとコリアンダーで
ちょっとエキゾチックな気分になってもらいました。

Summer Pudding
サマープティング
自分でも久しぶりに作ってその美味しさに素直に感動。
伝統菓子には長い間受け継がれてきただけの理由がありますね。
今回のサマープディングはベリー類の他に白桃とアメリカンチェリーを
入れてみました。
「え?」っていうくらい簡単に出来ちゃうこのお菓子。
夏のデザートには本当にぴったりだと思うのです。

合わせたワインはこちら。
今回は太刀魚のメインに合わせて白。
レバーに合わせて赤といつもと順番を逆にしましたが
どちらもぴたりとお料理に合って良かったと思います。
Pierre Bouree のMarsannayはお値段以上のお味のする
とてもコストパフォーマンスの良さを感じました♪
来月はがつん!と肉料理も良いなぁ…なんて思っています。
ビストロみたいなボリュームたっぷりの「the 肉!」って感じの
お料理を作りたい気分でいます。