2010/5/28 金曜日
大切な本
おかげさまで新刊の「手のひらサイズのロールケーキ」は売れ行きも好調…
との連絡があり、胸をほっと撫で下ろしているところです。
ロールケーキは手軽に作れて、しかも作るのが楽しいお菓子だと思うので
この本が皆様のお役に立てれば嬉しいなぁ、と思っています。
しかもこのサイズのロールケーキは通常のロールケーキにはない
可愛らしさなのです。
この可愛らしさを皆様にも是非見て頂きたいっ!!と
来月のお教室のサブメニューに手のひらサイズのロールケーキを作る予定♪
どんな味にするかはまだ決めていませんが
それを悩むのも楽しい作業です。
本日バタバタと書斎の中で立ち働く私を手伝いもせずに眺めているレオ君。
先日の大掃除の結果、書斎の模様替えを決意した私ですが
明日その家具が届きます。
IKEAで出した見積もりが私にとっては結構ご立派なお値段になったので
これはもうよそには頼めない!とそのままIKEAの家具を注文しました。
幅3メートル、高さ2メートルちょっとの大きな扉付きの収納家具を
作る予定なので今日は朝から書斎の既存の家具を別の部屋に移動させたり
再び小さな引っ越し作業のような事をしています。
本を段ボールに詰める作業をしている時に見つけました。
私の大切で大好きな本です。
上野万梨子さんの本と堀井和子さんの本。
どちらも私が今の仕事をする前、そう…フランスに行くよりも前に
出版された本で、その当時に買ったものです。
新しい方の堀井さんの本でさえ今から22年前に出版されたものです。
その頃の私はお菓子屋さんやレストランで職人として働いていたけれど
まさか将来今の職業に就くとも、また就けるとは思ってもいなかった頃で
「なんてステキな世界!!」とページをめくって胸をときめかせた本です。
後に自分がこの職業に就いてから改めて上野さんの本のクレジットを見たら
この本のスタイリングは堀井さんがなさっていたことに
更にびっくりしたものです。
私たちの年代くらいからはじまりもっと若い世代の人たちまで
この職業に就いている人、またはこの世界に入ろうと思っている人には
その昔、(そして今も)堀井さんに憧れて
それがきっかけになった人たちがすご〜く沢山いるのではないでしょうか。
そして上野さんの本は
(私如きが評するのはおこがましくて震えちゃいますが)
今見ても全然古びていない盛りつけのセンスもさることながら
その技術と知識の高さ、正確さに感動します。
あの頃の日本は手に入らない食材が今よりもずっとずっと多くあったから
レシピはその代用品で作られていたり…と
それなりに時代を感じさせるところもありますが
それが出来るのはきちんとした技術と知識があるからなのですものね。
この本は何度も開いて眺めては満足し
何度もキッチンまで連れて行き色々作ったので
背表紙がこすれていたり、調味料のシミが付いていたり…
ともうボロボロです。
一度もお会いしたことのない方ですが
私は自分がこの仕事を始めたばかりの頃に料理研究家になるんだったら
上野万梨子先生みたいなお仕事の出来る先生になりたい!と
憧れていた方です。もちろん今も変わらず憧れの料理研究家の先生です。
お料理やお菓子の本は沢山持っています。
知らない国の知らないお菓子や料理のレシピが知りたくて買うこともあれば
その本の写真やスタイリングの雰囲気が好きで買うこともあります。
そしてそれこそ収納場所に限りがありますから
何年かごとに本棚を見直して整理します。
そんなことを繰り返しても繰り返しても私の本棚に残り続ける本。
この2冊以外にもあるけれど、この2冊は間違いなく私にとってはお宝本。
絶対に手放さないだろうと思います。
どこかで誰かが私の本をそうやって大切にしてくれていたら…。
私の本がきっかけでお菓子作りやお料理を好きになってくれたなら…。
こんな嬉しいことはありません。
…本棚の整理はどうも余計なことに心奪われ時間がかかっていけません。
まだまだ片付け途中なのに…。
引き続き頑張りま〜す。