
私がずっと愛用していたティーセットはフランスにいる頃に買ったものです。
イギリスのクリームウェア社のカップ&ソーサーとプリスティンのティーポット。
違うメーカーのものですが色が合っていたのと「ころん」としたバランスが気に入って
この組み合わせで使っています。今でもこのティーセットは大好きですが
これ一つしか持っていなくてさすがに少しだけ飽きていました。
もう何年も前から新しいティーセットを買おう!と思っていたのですが
なかなか「これ!!」というものに出会わずにティーセット探しの旅は
ひたすら細く長く続いていました。
それが昨日、やっと新しいティーセットが出来上がりました。
「出来上がった」と言っても別に特注でオーダーしたものが仕上がった訳では
ありません。でも私にとっては「出来上がった」なのです。
それがこの写真のティーセットです。
これはカップもソーサーもティーポットも全て別々の所で買ったものです。
始まりは5年前に京都の古道具屋さんでこのカップを見つけたことです。
紅茶の色が映えそうなアイボリーがかった色合いとフォルムに一目惚れ。
「ソーサーはないのですか?」とお店の人に聞くと
このカップは昭和初期のデッドストックでお皿は探したけれど見つからなかった
と言われました。カップだけじゃなぁ…と諦めようかとも思ったのですが
この可愛らしいフォルムは捨てがたく、ソーサーを探すことにしてカップを買いました。
すぐに見つかるだろう、と思っていたソーサー探しは思いの外難航して
なかなか気に入るお皿を見つけられずにいたのですが
今年の初めに代官山のキャシャレルでこのお皿を発見。
一目見たときに「あ!これだ!」と思いました。
ショップには一枚しかなかったのですが全国のお店の在庫を調べてもらい
やっとの事で5枚入手しました。
カップは6ヶあるので6枚欲しかったのですが、日本に入荷されたのが6枚で
すでに1枚は売れてしまっていたそうです。(残念!!)
ポットはプリスティンのもので良いか…とも思ったのですが並べてみると
微妙にカップと色が合わないのと、もう少し華奢なポットの方が良さそうな印象でした。
それからまた日々は流れ…先日近所のお気に入りのアンティークショップで
カップとテイストの近いポットを発見!
聞くと昭和中頃の海外輸出向けに作られたもののデッドストックだとか…。
ウチのカップをもう一度眺めて確信を持ち、昨日ポットを買いに行きました。
お店に4ヶあったポットを全部並べて蓋の具合などを吟味して2つのポットを買いました。
…こうしてやっと私の新しいティーセットは昨日完成したのです。
「新しいティーセットを買おう。」と思ってから7年近く…
京都でこのカップに出会ってから5年…。いやぁ、長い長い道のりでした。
この妥協の効かない性格や間に合わせで済ませられない自分を
時として面倒くさくなったり、嫌になったりすることがあります。
(ティーセット程度なら可愛らしい話しですが時としてヒトをうんざりさせるような事も
この同じ性格が招いてしまうこともありますからねぇ…。)
でも月日をかけてでも思い通りのものが手に入ったときの喜びはひとしおです。
そしてそんな風に出会ったものたちのことは絶対に嫌いにならないし大切に出来るのです。